2024年10月09日

EUの食品表示とその界隈

一般社団法人日本共同組合連携機構 客員研究員 和泉真里

食品表示には人々の関心が反映されている

2024100907.JPG 私は有機農業の専門であって表示の専門ではないが、表示を無視しては語ることはできない。EUは世界の農業のあり方や食品表示の枠組みをリードしてきた。今、そのヨーロッパが食品表示で何を考えているのか。日本とどう距離があるのか。ヨーロッパの話を話させてもらいたい。

2024100909.JPG まず、この写真はフィンランドでの表示だが、下が食品の栄養価、そして、中段が有機、上がビーガンかどうか。身体、環境、肥満、動物福祉。これにその食品がどう良いのか。まさに表示には今のヨーロッパの人の関心が反映される。先ほどまで話を聞いていて皆さんは加工食品の原産地に関心があることがわかるのだが、ヨーロッパではオリーブぐらいくらいしか原産地は義務化されていない。一方で、日本よりも進んでいるのが韓国である。そして、アメリカやオーストラリアは違う。みな国によって関心の違いがある。食品表示は制度のように見えるが、消費者、生産者、そして、国がやりたいことの意思表示であることをヨーロッパからも感じる。

身体にいいかどうかを判断できるようべらぼうな表示がある

2024100910.JPG それではヨーロッパは表示を通じて何をしようとしているのか。素人の私の印象だが、まず表示がべらぼうに多い。よく日本の表示は複雑だと言われるのだがそれに輪をかけて複雑である。例えば、ミルクでも、オーガニックとかフリーレンジ放牧とか、牛乳の4面が全部表示である。さらに放牧であれば、どのように放牧しているのか。クローバーがいいとかが表示されている。さらに、容器についても、そのリサイクル率、プラスチック率も出ている。カーボンプットプリントまで出ている。また、EUは複数言語で表示する。北欧諸国のフィンランドのお菓子であれば、フィンランド、デンマーク、スウェーデンと皆入っている。さらに、アレルゲン表示がEUでは非常に大きい。自分の体にとっていいか悪いかが最優先されるので、アレルゲンは必ず表示される。

消費者はマークの内容を理解して購入

2024100911.JPG さらに、もう一つ、表側にはたくさんのマークがつく。例えば、これはイギリスのミルクだが、意味するものは様々で、フェアトレードにしても、レインフォーレストの保全にしても、その意味を理解して消費者は買う。さらにこれらはいずれも民間表示である。それだけ民間が信頼されている。

 2024100912.JPG例えば、この写真の卵も、イギリスではライオン印がついている。サルモネラ菌が大事であると。かつて某副大臣が「イギリスの卵はサルモネラ菌が危険だ」と言って、ボイコットされて瀕死の状態になってやっとここまで回復させた。そうしたことが卵に表示してあるのも私からすると面白い。

チョコレートへの油の混入率

2024100913.JPG さて、私の研究対策ではEUの農業政策なのだが、EUではモノが自由に動く。そこでモノの規格が違っているとまずい。だから、EUの中では規格が統一されている。有名なのがチョコレートの事例だが、かつて、フランスやベルギーは植民地を持っていた。そして、タイではカカオバターだけを入れたものをチョコレートと言っている。ここには、植物油を入れない。そこに、アイルランド、イギリス、デンマークが入る。そこでは入れる。そこで、本家本物か植物油を混ぜたものがチョコレートかと散々議論して、妥協されたのが、5%までの植物油の混入はいいと。ちなみに日本では12.5%まで混ぜられる。だから、日本でのチョコレートはEUにおいてはチョコレートしては売流ことができないので、ある意味では貿易障壁となっている。

その土地を重視して地理的表示も

2024100914.JPG また、地理的表示もEUは重視している。EU域内には原産地名称保護制度があり、フランスは独自のAOCを持っている。歴史があるだけに日本とよく似ていて守りたいものがある。それが面白くないのが、新大陸とかアメリカである。この関係で、日本で有名なものが粉チーズの原料、パルメジャーノ・レジャーノである。これは、この場所で作られた牧草で飼われた牛でないと表示できない。というのは、この産地は元々かつては海の下にあって牧草はミネラル分が多い土壌から取られたものだから、そういうルールで他所から餌を輸入したものはダメであると。

2024100915.JPG で、妥協として日本では「パルメザンチーズ」という表示だけは残されたのだが、現地からすると日本人が「オーストラリア産和牛」と言われたような印象を向こうは持つのではないか。

 イギリスはかつては「食べ物がまずい」と言われてきたのだが、ここ20年、30年でEUの影響もあって食べ物を気にするようになった。

2024100916.JPG 誰が作ったかがわかるバターが皿の脇に乗っているようなことは、30年前に私はイギリスにいたのだが考えられなかった。そこで、EUから離脱して、これまでEUが重視してきた伝統食品、地域に特有の食材や食の安全を大事にしてきたことがどうなっていくのか。家畜成長ホルモンが入ることはまずないと思うのだが、イギリスはもともと「GMOを積極的に推進して食料問題を解決すべきだ」という声が強いので興味がある。

欧州のキーワードは環境と健康

2024100917.JPG さて、今のキーワードは何か。まず、EUの関心事は「環境」である。そして、健康問題。環境とは、生物多様性と気候変動の二つだが、例えば、農家も農業経営が悪化しているので、こうした直面している大きな課題に対して、環境や健康に注目した新たな動きがどんどん出てきている。例えば、気候変動との関係では牛のゲップがある。牛肉を食べるよりは鶏肉を食べようと動きもあるのだが、牛肉の消費量が全体として減ってきている。それは農業者にとってどうなのか。例えば、スイスでは山の上でアルプスの少女ハイジのように牛を飼っている。それが作れなくなれば打撃を受けるのは中山間地域の農家である。

2024100918.JPG 2019年2月に欧州グリーンディールが打ち出され、2050年までにカーボン排出をゼロにすることを最優先の政策にしている。グリーンディールにはいろんな産業が絡んでいて、例えば、生物多様性も絡んでいる。そこで、食や農と関連するのが緑色枠で囲った「生態系及び生物多様性の保護と再生戦略」と「農場から食卓へ(F2F)戦略、公平で建国的な環境に優しい食品システム」。これを2020年5月に発表している。

日本では有機だけのF2Fも実は全体のフード戦略

2024100919.JPG 日本ではF2Fについてはその高い農業生産目標のところばかりが注目されたのだが、実は、持続可能な食料戦略だけではなく、食品ロスと廃棄の防止、持続可能な食料加工と流通、そして、持続可能な食品消費まですべてが入っている。

2024100920.JPG 上流の農業部分の話をすると、これも日本では有機を25%にするとかだけなのだが、日本であまり知られていないのは、生物多様性戦略の目標で「EU全域の面積の30%は生物用コリドーの用地とする」「農地の少なくとも10%は生物生息地にしましょう」と。当然、農家は反対しているのだが、それが打ち出されている。

F2F戦略は苦戦中だがジグザグで前進する凄み

 そして、みどり戦略も目標数値は同じようなものなのだが、F2Fが出て、その後3年経って現状はどうなのか。今、苦戦中である。例えば、50%の農薬を削減する法律を作ろうとして合意がえられず失敗。資材が高騰し、ウクライナで食糧安全保障も問題となる中、「10%農地削減なんてとんでもない」と。そして、「食糧安全保障で農家の経営が苦しいから農薬を減らすのは無理だ」という声も出て苦戦中。ただし、ヨーロッパのすごいところはまず高い目標を立てて、叩かれるが必ず前進する。かなりのところまで行ったり来たりでそれでも進んでいく。ドイツが原発を止めたことも失敗だったと言われるが、ヨーロッパの再生可能エネルギーの普及率は驚くべき水準になっている。それがヨーロッパの凄さだと私は考える。

日本よりも厳しい有機基準は消費者の意識の高さが支える

2024100921.JPG さて、食品表示の話に戻る。一番有名なのは有機認証表示だが、日本とは中身が違う。まず、何よりも民間認証である。そして、どこが違うかというと、使って良い資材、たね、苗、堆肥での有機の度合いがある。日本の認証では、有機のタネや堆肥はとても入手できないので、一切使えないのでゆるい。そして、一番人気があるのは動物福祉である。

2024100922.JPG EUのは最低基準。このEUの若葉マークと日本のJASは同等性があるので、今人気でお茶が日本から輸出されているのだが、左下がイギリスの土壌協会。世界で最初に認証を始めた環境保全団体。右上がドイツので最も厳しいのはデメター(demeter)認証。牛のツノを危ないから切ったりするのだが、それをしないとか、地域産の穀物でないといけないとか最も厳しいブランドである。下のKRAVはスウェーデンのもので北欧で広まっているが、いずれも民間でEUよりも厳しいのでこれを消費者は選ぶ。

2024100923.JPG この写真はオーストリアの青果物コーナのものだが、消費者に意識がある。そして、消費者の意識が高いから生産者は表示をつける。農地面積で0.2%な日本からはとても遠い。結果として、消費者の意識の高さで引っ張らないと有機食品は伸びないと私は感じる。

2023年に世界の森林保護のために森林認証を打ち出す

2024100924.JPG さて、今生産が食料を満たしているのは熱帯林を切って大豆や飼料を作っているからだ。その心で、森林破壊がされていないことを確認する表示も、恐ろしいというか、厳しいというか、すでにできている。2023年に世界の森林保護のために新たな規格の導入を採択した。ではどうやって証明するのか。まず、事業者が宣誓書を出す。その上で地理的表示座標と何月何日の生産を出させて、それでトレースする。EUはコペルニクス等4つの衛星を持って地表面を絶えずチェックできている。

2024100925.JPG システムが間に合わないインドネシア、マレーシアが「1年待ってね」と交渉している。そして、EU域内でも販売、もしくは輸出する対象品が森林破壊によって開発された農地では生産されていないことを確認する「森林デューデリジェンス規則」を出さないといけない。対象となるのは、パーム油や牛肉、木材、コーヒー、大豆等で、中小規模農家は出せないので「待ってね」と言っている。

包装及び包装廃棄物にも規則案が出されている

2024100926.JPG そして、表示で包装容器に関わる表示も変わる。これも案件で入っている。包装材のリサイクルや再利用、過剰包装禁止を義務付けるもので、例えば再生可能なプラスチックの使用を増やす。そして、この規則が発効されれば包装容器に関わる情報の表示も義務化されることになる。

肥満を防ぐための健康表示

2024100928.JPG さて、次に健康問題についても少しだけ話をしたい。いわゆる肥満率(BMI130以上)だが、日本の3.7%や韓国を除いていずれも高く、アメリカが38.2%と最高で、EUも17%である。しかも、7~9再の子どもの3割もBMIが125以上と太り気味である。社会の中で貧困層ほど果物や野菜へのアクセスがなくジャンキーなものを食べているので太っている。

2024100929.JPG そこで、何を食べたらいいのか、EU内での各国が自主的に栄養表示を出している。フランスやイギリスのものは段階別の優劣があるが、ポーランドやフィンランド、北欧諸国は一本でいいか悪いかである。

 では、EUでの議論の主な論点は何かというと、何についての表示か、義務か任意か、そして、数字表示型かスコア型かである。

2024100931.JPG 例えば、フランスの右のスコアのものは、AからEの5段階評価なのだが、オリーブオイルやチーズは油と塩の塊で必然的にEとなるのでイタリアが猛反対している。とはいえ、EUでは、体にいいものを表示するために肥満問題で議論している。発がん性物質を入れたらとかも議論している。栄養問題が非常に重要である。

新たな技術と食品表示

 2024100932.JPGさて、駆け足だが、新たな技術についても話をしておきたい。この写真はシンガポールのレスロランでの培養肉のチキンだが、これをどうするか。培養肉は拡大する食肉需要とメタンへの救世主とされているのだが、国内の畜産と伝統的な文化を守るためイタリアは禁止した。チーズができなくなるというわけだ。イギリスはペットフードだけ認可した。半分ジョークなのだが、培養肉で作ったソーセージは出せないとフランスが言おうとして、欧州司法裁判所からブロックされたこともある。

 そして、普及しつつあるゲノム食品も表示というよりは規格である。食用油を対象とするのか。意図せざる混入率を何%にするのか。それはまさに皆様の仕事かなと。

消費者教育が鍵で国産率がパーセントで出るアプリを北欧は開発

 最後にまとめておきたい。いま、消費者は頭で食べるようになってきている。家族が小さくなって表示は多様化している。生産者、流通業者にとっては差別化の道具だがコストでもある。

2024100933.JPG どうしても、食品表示は欧米主導になってしまうため、国内の食品表示だけでなく国際的な規格を作ろうとすると最初に旗を立てるところが勝つ。後から反対と言っても文言が少し変わるくらいである。今までの私も交渉や規格を作ってきたこともあるのだが、それが経験を通じての私の実感である。そこで、自分たちで旗を立てるしかない。積極的に規格づくりに関与してもらいたい。

また、一番大事なのは消費者教育である。これはフィンランドのアプリだが、国産率、カーボンフットプリントモデル。フィランドの生協のであるSグループは2030年までに調達する食品の80%を国産品に持っていく目標を立てている。そこで、消費者に実感してもらうと組合員向けのアプリでは、購入した食品の国産率が表示される。こうしたことで、消費者教育を是非、頑張っていきたい。

質疑応答

北欧では農業支援策は国防政策でもある

杉山敦子 日本の食品表示が周回遅れだとつくづく感じた。

会場女性 10年前にスペインにいたのだが、イタリアとイギリスと日本で軍事拡大の技術の共同研究をしている。そうしたことへの危機感をどう思われるのか。

和泉真理 イギリスは軍事大国で軍隊を持つことは当たり前。少し外れた話をすれば、フィンランドに最近行ったのだが、膨大な農業補助金を農家に対して支払っている。隣がロシアで植民地にもなって、良港をとられっぱなしである。そして、酪農が唯一の産業。それを維持することは国防である。農業政策が国防になっている。そう思った時に日本は離島とか北海道の端とか山とかが農業で儲からないとしても、そうした農家を守る政策をしなくていいのかといつも感じる。

農地法の改正で農業生産法人は大手食品産業の支配下に

下山久信 食品表示の話ではないが今度の食料・農業・基本法の改正で輸出が強調されている。農地の法律改正はあまり問題にならなかったのだが、農業生産法人の経営に食品産業が関与できる。食品産業が農業生産に乗り出してきて政府がそれを推進するので、これからは間違いなく、農業生産法人が大手食品産業の支配下にこれからはなるということですから。適正な価格形成で問題が出てきますから、そこは国会で議論されなかったので危険な傾向かなと思っている。

欧州では民間やマスコミがきちんとチェックするのでなあなあにならない

天笠啓祐 具体的なところで。民間認証が多いわけだが、それがちゃんとしたものであることをどこがどういう形で担保しているのか。また、森林の規則だとか環境保全での取り組みが多いとのことだが、私もヨーロッパに行った時にパームオイルが大きな問題にされたのだが、これは表示制度ですか。規格ですか。表示として出す必要はないのですか。

和泉真理 民間認証については、例えば、土壌協会の資格を英国政府が云々するということは聞いたことがない。マスコミの目が非常に厳しい。また、農薬とかを散布していれば散歩している人がすぐに通報するし、個々の認証では裏で偽装があったとかのトラブルもあるのだが、マスコミが非常に厳しくチェックしている。つまり、ヨーロッパが強いのは自分たちの中でチェックしたり、他からチェックされる仕組みがしっかりしていて、なぁなぁでやらないことである。それと、後者のものは、そうしたものはそもそも流通してはいけないと。

杉山敦子 チャットの方での質問です。レストランはどうなっていますか。

和泉真理 有機認証団体において紹介したところではスウェーデンのKRAVはレストランも認証しているが、公的にはなかったかと。

下山久信 有機認証で日本はF1は認めているのだが、タネはどうなっているのか。例えば、日本では輸入トウモロコシやダイズは遺伝子組み換えで、それで作られた堆肥を認めているが、日本の有機認証はヨーロッぱからすればザルですね。

和泉真理 F1のタネは認証団体によって違う。また、有機農業についての考え方がまったく違う。日本は耕種と畜産とが別れているのだが、むこうは畜産とセットで、循環システムでないといけない。また、日本は「有機資材と言われていて実は違っていたとして認証取り消しがあるのだが、このことをイギリスの土壌協会で話題にして真面目に聞いたら「なぜ資材を使うのかと。自分の家畜のものを使えばいいじゃん」で終わった。だからといって、ヨーロッパがすべていいわけではない。日本は林作がなくてもできる水田がある。どちらがいい悪いの話ではない。

大量生産のスーパーよりも農家直売所の方が高いヨーロッパ

会場女性 私は食品表示に関心があり、ビーガンにも関心があるのだが、消費者があれだけ複数ある表示についてどうやって知識を得ているのか。また、Demeterとか厳しいものは商品価格に反映されて、それでも消費者から選ばれているのだろうか。

和泉真理 一般に認識されている。そして、悪いモノは淘汰され、そして、統合される。日本は似たような団体が少しの違いでなかなか統合されないが、欧州は違う。そして、システムとして効率化していくと。いつまで経っても「あそこが違う」と言いあっているといずれ潰れるということをヨーロッパ人はわかっている。そして、Demeterはより高い。ちなみに、ファーマーズマーケットで売っている農産物は日本とは逆でスーパーよりも高い。というのは、スーパーは大量生産・大量消費の論理で動いているので、ファーマーズマーケットの方が質が高いからだ。日本では逆だという話をするとヨーロッパ人は信じられないと言う。

市村忠文 日本から輸出しようとするときに日本とヨーロッパでの表示が異なることとか実態があれば。

和泉真理 ミネラルウォーターの表示はコーデックスでは加熱したり殺菌しないと。日本は加熱殺菌するので外ではそう言えなくなる。日本は輸出していないのからいいのかなと。

自分で解決しようとするヨーロッパ人

会場男性 制度の違いがあるのだが、根本にあるのが民度、高くても買う国と安くしてもいい国との意識の違い。国民の意識ではないか。先生の見方として何が違うのか。ヨーロッパのように日本でも意識を高めるためにどうしたらいいのか。

和泉真理 ヨーロッパ人は問題があったら、まず自分で解決しようとする。その延長線上に協働組合等もある。道路に穴が開いていたらまず自分でスコップを持って穴を埋めようとするヨーロッパ人と市役所を呼ぶ日本人の違いがある。民間表示が強いのも、「政府に何かしてください」ではなくて、まず自分たちでルールを作ろうという意識があるからではないか。そこで、民間表示の方が強い。とりあえず、自分がやるという意識の違いかなと。

会場男性 昔の勉強なのだが、ドイツにはビール純水法で、水とホップだけで作ると。これからすると、日本のビールはビールもどきなのかなと。EUでもお国柄で、こうしたことを守っているところとそうではないところがあるのだろうか。

和泉真理 チョコレートがまさにそうで、伝統的な製法にはこだわるのとそうではないのかがある。結果として、規格を緩くするとブランド力が下がるのだが、日本の規格は皆で一緒にということで周辺も入れるのでとかく緩くなる。

川田龍平 ドイツに20年前に行った時には基準が厳しくて、どれくらいの社会的階層が買っているのかと。もちろん、安いスーパーもいっぱいあったが。

和泉真理 インテリ層が買うことはあるが、土壌協会で話をしていたら若い子どもを持つ夫婦がしっかりと子どもに教育をしていた。

欧米で禁止されているものが日本だけ緩く緩和されている

会場女性 一市民として何ができるのか。

和泉真理 まずは興味を持つ。例えば、水田にどういう機能があるのかとか。

会場男性 モンサント社が禁止されたものをいま皆、日本に持ってきている。我々は余命幾許もないのだが、子どもが心配である。

和泉真理 本当にそうで、少し高くても国産だから買って食べるとかを私たちの親がやっていくしかないのかなと。

会場女性 食料品を買うときに国産か輸入されたものか曖昧になってしまっている。輸入品が日本向けでヨーロッパやアメリカで禁止されているのがOKになっている。なぜ日本だけなのでしょうか。

和泉真理 それこそが皆さんの関心事項で私が答えることなのかな。自分で勉強する。農業者とできるだけつながって直接買う。

杉山敦子 チャットでの質問でヨーロッパでの学校給食について聞いています。

和泉真理 ヨーロッパは階層社会でインテリ層が友達でもいるのだが、家庭での会話が違う。やはり子どもに伝えている。私も親として頑張らなければならないかなと思っている。

日消連H氏 あきたこまちRは、あきたこまちの表示で売られてしまう。消費者が選べない。

JAいばらぎ萩谷茂 食品表示問題は大きいと。国産で作ったものが大事だと。鯉淵学園がEランニングを始めていて、そこで、授業をやってきたばかりである。

2024100938.JPG山田正彦 いま30代の若手弁護士と食品表示の勉強をしている。憲法的にいいのか。食品表示法では義務になっているのに国会で審議しないで政令でもって国内製造にしてしまう。消費者庁は国内製造に変えろと強引な立入検査までやっている。それは許されないので、表示法の違反、憲法上の国民の知る権利、小規模な製造者の営業の自由を侵害しているのではないかと訴訟の具体的な準備を始めている。広く多くの皆さんやパンを作っているとか。小さな製造者。一緒に戦い人は、ご紹介いただければこのネットワークと同時に意見訴訟を含めて皆さんのご協力をいただければと思う。

会場女性Mさん 食べママプロジェクトです。アメリカで頑張っているお母さんから「日本でも頑張ってほしい:と作った団体ですが、表示には困っているし怒っている。大企業、多国籍企業重視で、段階的に悪くなっている。皆の健康のために頑張っている。オーガニック給食は環境のためにもなるので。認証がどんどん広がっていくといいなぁと思っている。

会場女性 川田先生にお願いしたいのだが、遺伝子組み換えではないものへの助成金のご検討をお願いします。

川田龍平 ローカルフード法、なかなか法律成立まで至っていないが、それとは別に遺伝子製剤がワクチンで使われている。これについて、売ってはいけないとの冊子を妻と共著で出した。遺伝子製剤であるmRNAワクチンが食品よりも先に身体に入ってしまうので。もう一度内容を検証しなおして止められないか。ここまでワクチンを日本だけである。今度8回打とうとしているが本当に効いているのか。安全性の面で問題があるし、マスコミのスポンサーである明治製菓ファルマが製造者なのでマスコミも牛耳られている。そして、警告する人に対して会社側が裁判で訴えると。今日も警告のブックレットを持ってきたが、何も言えなくなる社会は怖いなと思う。常に言っていかないと訴訟を起こされて何も言えなくなる社会が製薬業界の方ではすでに起きている。先ほど、自分で表示とあったが、自分たちで作っていくことがいかに大事かと思った。国を頼っていたらダメだと思っているので。

編集後記

 本稿は、2024年10月9日(水)14:00~16:30にかけて、衆議院第2議員会館の第5会議室とオンラインとで行われた「食品表示問題ネットワーク設立総会」での和泉真理さんの基調講演「EUの食品表示とその界隈」の内容をまとめたものである。和泉さんからは「講演の内容は自由に公開してもよい」との承諾をいただいているが、あくまでも、会場での聞き取りメモを再整理させていただいたものとして正確さに欠けることをご理解いただきたい。また、冒頭の挨拶と後半の質疑応答の一部は割愛した。
posted by 情報屋 at 14:00| Comment(0) | 講演会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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