茨城県営業戦略部販売流通課販売戦略担当係長 杉山健介
オーガニックと言えば、茨城を目指す
「オーガニックと言えば茨城」を目指している。色々なところとヒアリングをさせてもらったが、そこで感じたことをまとめてみると、地域毎の特徴が見てきた。まず、ルートだが、大治の社長からも話があったようにJASの便を活用したほうがいい。そして、二つ目が農水省の補助事業の活用である。そして、茨城県がPRしたことについて説明したい。
県内各地域のオーガニックの情況
まず、県北地域は自然が豊かで、有機の生産者が比較的多いが、大規模な生産者は自社による宅配便を有していて物流には大きく困っていない。それ以外の比較的な小規模な生産者はJAS認証は取得しないで、レストランや個人に宅配便を出している。そして、農産物の味を重要視していて、信頼関係ができているのでJAS認証を取得するメリットや意義が感じられない。少量を宅配便で送るうえでは効率化が難しいのでこれは宅配便がいいのではないか。
県央地域も小規模な生産者が多くJAS認証は少ない。
県南部の鹿行(ろっこう)地域の鹿島や神栖市の生産者で千葉側は自分でも出荷している。県南は比較的物流が豊富で、首都圏への便も多く、物流会社を通じて出荷している。
最後に県西は、私の調査不足もあるかもしれないがもともとJAが強いためか、生産者では物流は困っていないのかなと。
これ以外でも2つのJAが有機農産物の扱いに前向きでJA便を活用して大田市場に運搬できないかと模索している。
有機農産物の物流の実証試験
次につくば市内の生産者を活かして、宅配便での通常の出荷と大治便を活かした比較をしてみた。途中でセンサーも入れて温度を測ってみたが問題がなった。
小美玉市内の生産者で(株)MOA商事への出荷も試験してみた。もちろん、宅配便にもメリットがある。宅配便の場合は事故があっても責任が明確だが、市場便はどこで起きた事故かわからないこと。また、農家は繁忙期を心配している。安価では送ることはできるが、出荷のスケジュールがあわないこともあるからである。
ビオセボンでのオーガニックフェア、環境意識高い系層をターゲットに
編集後記
「有機=安全」という思い込みだけではなく、消費者ニーズをアンケート調査したうえで、環境に配慮するレイヤーを対象に販売戦略を展開するなど、さすが茨城はしたたかだと思ったりもした。ちなみに、JA中央会の八木岡組合長も以前から有機派であり、JA常陸大田の秋山組合長もオーガニック給食の講演会に登壇するなど、有機派である。
2022年5月30日の記者会見でも茨城県の大井川和彦知事は「農業の分野では、いばらきオーガニック生産拡大加速化事業を進めます。オーガニック農業を、県が中心になって特に常陸大宮周辺で大規模に集積を進めておりますが、今現在、肥料価格の高騰などによって、農業に伴う化学肥料・化学農薬などの製品の入手が非常に難しくなっている、あるいは、価格が高騰してしまっているという中で、そういうものに頼らないオーガニック農業への転換というのを逆にチャンスと捉え、茨城県の農業の一つの大きな差別化の方法としてさらに進めていきたいと思っています。資機材や有機JASの認証取得などへの支援が含まれております」と発言していることから、同じ有機農家であっても支援がある県とない県によってこれから格差が開いていくであろうと思ったりもした。






