2021年11月01日

微生物、発酵の力で植物と体を元気に

講師紹介 町農業委員
2021110111s.jpg 吉田先生の指導で公園で栽培してみたところ、無農薬で実際に野菜ができた。オオタ・ヴィン監督が製作された映画「有機給食編」では松川町のその様子が画像として反映された。今回で吉田先生がお見えになる講演は4回目となる。女優の柴崎コウさんとも対談をされ、明日は北海道で講演と聞いている。そして雑誌「現代農業」でも雑草を活かした野菜づくりで22ページも特集されている。

植物には食べられる覚悟がある

2021110112s.jpg 私の最新の情報をご紹介いただいた。ありがとうございます。さて、人間にコロナに強い人と弱い人がいるように、野菜も同じである。例えば、栄養価が4倍も違う。我々の仲間がつくった野菜はビタミンCの含有量が市販の4倍もある。どちらの野菜を食べるかで人間も変わる。これは、人参だが菌ちゃん野菜は亜鉛の含有量が違う。これは、ピーマンの栄養価だが年々低下していることがわかる。専門に聞くと「測定方法が違う」というのだが、そうではない。なぜかというと土を変えることであっというまに健康になるからである。

 そのことを視覚的に言うとこの画像をみていただきたい。ナスを切ってラップにいれておくとしばらくすると腐る。けれども、菌ちゃんの方のナスは腐らない。それどころか、緑色になってきて新たに葉緑素を作ることで生きようとしている。こちらの植物には抗酸化力があるからである。人間は食べられれば血がでる。しかし、植物には「食べられてもいい」という覚悟がある。だから、カサブタができるし、少々では腐らない。それを、ファイトケミカルという。凄すぎる。

 では、なぜ同じ野菜がこれだけ違うのかというと、菌とつながっているかどうかだ。人間の細胞は死んでいる。子どもでも1秒に500万もの細胞が死んでいる。その分、新たな命が生まれている。これを「新陳代謝」と呼ぶ。これに対して菌は「死」の分解者である。つまり、微生物によって我々のいのちは保たれている。であれば、同じように、土を微生物だらけにすればいい。

農学部は複雑な微生物の仕組みを理解できないために無視してきた

2021110113s.jpg 私が出た農学部(九州大学)では窒素、リン酸、カリ、そして、病気の時には農薬を、という話しかなかった。なぜか。微生物の仕組みが難しすぎて分析しようがなかったからだ。だから、農学部は無視してきた。菌の餌でない化学肥料を入れていた。そのため、死から生を作る菌、「シシ神」がいなくなった。いまもわからないが、トータルでDNAにして分析することでだんだんと仕組みがわかってきた。農学者も知らなかったことがやっとわかってきた。だったら、そうした農業をやった方がいい。難しいことを言わなくても、食べてみたら美味しい。

コロナと同じで虫に食われない野菜がいるのはなぜか

 このままでは未来が守れないから頑張ろうよ。大人がやらんで誰がやる。是非、他人事にしないでちょこっと作れってほしい。ちょっとごめんね。少し、気合いが入りすぎた。本当はいつもは笑って楽しむの。実は、コロナも食事を変えるだけでいいのだし、食育といっても食を変えるだけで学力があがることを知らない。農水大臣も知らない。だから、私たちから変わるしかない。そして、いま、若いお母さんが変わりつつある。コロナにやっつけるられるよりもやられないほうがいいと。だから、本当に叫びたい。本当にわかってしまったの。仕組みが。でも、専門家はわかってくれない。蝶も胃液がないのでキャベツも腐った弱いものを食べたい。腐るのを待っている。ウジ虫は腐ってから食べる。そして、局所的に虫に食われたキャベツも1月後には回復している(会場、おおっとどよめき)。

 もちろん、今年は、私のキャベツも夏は暑くなって弱くなるので、夏にはBt剤を撒いた。でも、その程度でなんとかなる。だから、専門家に見に来てと頼んでいる。栄養価が高くて美味しい。土が腐っていないから後味がよくなる。で、そうなんだと言ったら専門家は「たまたまだろう」と。そこで、たまたまではなくていつもだと言ったら「吉田さんのところはキャベツの産地ではないからだと。だから虫がこないんだと」

つまり、専門とはそれしかしらない。青虫が敵だと思っている人だから無理がない。コロナと同じ。みかん箱に入れておいても隣で腐らないみかんがある一方で遠くのみかんが腐っている。なぜ。みかんの細胞が弱っているのでお掃除屋が来ただけなのよ。わかるやろ。5mも離れていてもコロナは感染するよ。後遺症があるよといっている。そういう人も確かにいる。けれども、かからない人もいる。その人を調べればいいのに。けれども、来ない。なぜ。農業普及員の人も、青虫を殺すことだけを勉強してきたから。悪気はないのよ。本当に、一生懸命。私も元普及員だったからわかる。農薬を作っていたので。でも、当時は、それしか方法がないと思っていた。

 コロナと同じでマスク、防虫ネット。でも、土が弱いとどこからともなく虫がはいってきて、ネットの中でやっている。ともっとネットを張れと。コロナでも同じことを言っているじゃない。酒を飲むな、5m離れろと。

専門家は頭がいい。消費者が声をあげて需要を作れ

 でも、専門家は頭がいい。専門外のことをやらないのはなぜ。そう、需要がないだけ。もし、松川町の子どもだけが有機農産物を食べていて、なぜかコロナにかからないということがわかってきたら、それを調べる力がある。そして、やり方がわかればそれを普及する力もある。日本の役人の組織力はすごい。決めたら広げられる。ただ、いまはまったく違う考え方なのでわからないと。

 だから、有機農業は広げるしかない。まだ、普及の人は来ないよ。私も元農業改良普及員。例えば、無農薬野菜は体に悪いとの資料がある。それは事実。虫食い野菜では、ファイトケミカルが高分子化しているので、実際に体に良くない。けれども、そうではなくて「無農薬はかえって体に悪い」とだけ書いてある。それだけみるとそうなんだと思ってしまう。

 そろそろなんのために自分が専門家なのか。いま何をしないといけないを普及員の人も考えなければいけない時代になってきたと。

専門家としてでなくて現実を見て。自分を守るために自分で考えないと。実際に、無農薬にしてみれば、微生物とともに生きている野菜か、そうではないかどうかがはっきりわかってしまう。例えば、この写真。ピーマンにカメムシが来ている。隣に虫がいて吸いにくいやろうと思う。でも、なぜここにだけ群がるのか。そう、虫に吸われる分だけ、ピーマンが弱くなるから。カメムシは高分子は食べられない。ポリフェノールとかはできない。リコピン、ビタミンCが吸収できないのはなぜか。はい、あなた。

高山 松川町の有機農家です。胃液がないから。そう。けれども、より正確に言えば、いらないから。自分で作っているからいらないと。ただ、このあたりは学問的にはっきりしていない。ただキャベツで虫が来ないのは、スルフォラファンが多いことはわかっている。

 直感的に仕組みはわかるでしょう。農薬も化学肥料もいらず、すべての野菜が美味しくなる。団粒構造ができて旱魃にも洪水にも強くなり、いいこと尽くめ。で、うちは売上が1億円を超えた。ただ、農業関係が8000万円。あと2000万円は本を売ったりこうした講演をしたりと。でも、お金のことはいいの。とにかく、美味しいものを地元の子どもにとどけてほしい。

カーボンを土壌に戻せば温暖化が防げる

 本当に有機農業の世界は反対の世界。これまで、農業をするために化学肥料を使っていた。それは、天然ガスすら使っている。で、二酸化炭素がでるでしょう。農業をすることで未来が減っているの。だったら、せめて農業だけは二酸化炭素を固定する方向に行ってほしいのに、そうなっていない。そこで、フランスがもう一度有機物を土に戻そうということを言い出した。そうすれば、温暖化が防げることも計算上はわかっている。二酸化炭素の原因の25%は土の中の炭素がなくなったからなの。土の中に炭素、生き物がなくなったからなの。化石燃料ではない。で、有機で土を作れば、旱魃にも強くなる。いいことばかりじゃない。俺らの命はあと数十年もないの。でも、この子の未来はもっとある。その未来を私たちが食っている。そう、やっと結論がでた。未来を守ることができるのは農業だと。

カーボン農業ができるのは小規模農業だけ~キャシャーンがやらねば誰がやる

 ちょっと、この画面をみて「へぇ」とおもうだけでなく、自分の畑でやってみて。モグラさんも腐敗でなくなれば深いところですむので土を深く耕してくれる。モグラさんありがとうと。でも、いままだ、腐敗と発酵の科学的な定義がないのでその試験ができないから。だから、科学の前提から組み立てないと専門家は難しいの。だから、事実が先行するしかない。

 農協も野菜が美味しくて高く売れればいい。それには理解してそれを買うように消費者が変わればいい。実際に2008年に一度高くなることが起きた。いま、肥料も窒素が25%昨年よりあがっている。だから、きっと肥料も消えていく。もちろん、杞憂かもしれない。でも、実際に準備しておいて杞憂ですむのであればどっちに転んでもこの子たちの未来のためにはいいじゃん。

 みんな誰かがしてくれると思っているの。それでは駄目。私も県職を止めて、偉い人を呼んで講演会とかした。タダでもいいから聞いてきてくださいと。で、頭をさげて3回目には来てほしいと。当時、県を止めるのは、酔っ払い運転か痴漢。新聞にはでないけれども吉田はそれで止めたんだろうと言われた。もう、何度も止めようと思った。でも、あるときふと気が付いた。吉田のようなものでも辞めないでやっている、続けているのであれば、私も辞めないと誰かに勇気を与えられるのではないかと。そうしたことで、止めなかったら、いまこんなところにまで呼ばれて偉そうに話せるようになったと。人生はそんなものなの。少しずつ仲間を増やしていく。もちろん、やれる人は国会議員とか市町村の議員になってもいいけれども、それよりも小さいことをやるほうがずっといい。

 大企業がやるよりも世界中の人が「できる」と思ったら世界が変わる。大企業だけがカーボン農業をやっても二酸化炭素は固定できない。大企業だからそうしたことができるのだろうで終わってしまって社会は変わらない。そうではなく、名もなき私たちが楽しそうやるときに、あんな奴でもできるんだとみんなが始めるときに世界は変わる。そのためには誰かが先陣を切ってやらないといけない。ただ、あまりにも突飛すぎる話なので。だけど、どうぞやりましょうよ。ただ、本当に時間がないの。待っていられないの。草も本当は5年かかるが半年で変わる。自然のままでは何年もかかる。草も取っても元どおり。とるとかかる。そこで5年分の草を一気に入れる。すると見て。ほら、スズメノカタビラばかりを積んでハコベのタネを入れていないのにこちらはハコベがでてくる。そして、左はスズメノカタビラだらけ。これが事実。それぞれの草には役割があって。自然界はそう言っている。だから、コロナ禍にかからないように土と同じように自分も変えればいい。

 ただ、負の側面だけを見ていると疲れるからね。原発反対派は素晴らしいと思いますよ。ただ、それだけだと世の中はかわらない。だから、私は楽しい方。どっちも必要なので、そうした人には寄付をしています(でも、マイナスのことを言う人がいてくれた方が本当は私は助かるのでありがたい)。

実際の窒素固定の仕組み

 では、実践。草はなんでもいいが硬い草がいい。麦藁とかとうもろこしの残渣でもいいけれども、硬いものも混せること。柔らかいものだけだと他の菌も来る。べちゃとなると細菌が来ている状態。そうではなく、ボロボロになる、糸状菌優位になってほしい。ススキと籾殻とどっちがべちゃっとならないか。そう。籾殻がいい。だから、柴崎コウさんとやっているのだけれども籾殻だけでもできる。

 よく籾殻を入れすぎると窒素飢餓で肥料が効かなくなると言われる。けれども、その限界まで持ってくると空中窒素を固定する菌が来てくれると。完璧に肥料を切ることで肥料がいらない野菜づくりができる。竹も同じ。チョッパーがなくても、何年か経った竹の上を車で何回か往復すれば竹が割れて潰れる。そうしたら、そのままでも糸状菌がつく。ただし、2年目から。1年目はちゃんと菌を定着させる。ストーブにいきなり薪を入れてマッチを擦っても火がつかないのと同じ。とろ火ができたら薪を入れる。そうしたらながーく持つよ。糸状菌はとにかく数メートルも伸びるから。

 きのこがでた籾殻がいい。これをマルチをする。なぜ。自然の森は木の枝や葉にマルチされているから。そして、最初は石をのせて湿った状態にしておく。そこで、糸状菌、カビが入る。普通の土壌は糸状菌はいなかったので、やり方は、宮島公香さんがよくわかっている。糸状菌が1mが伸びている。根っこが待っている。これは、今の科学では研究ができていないけれども、菌とつながると黄色っぽかった野菜も急に青々として元気になる。ECではゼロに近い。そうすると、昔の日本の農業、ただ地面に萱をおくだけですべてができていたという農業が実現する。そうしたときに世界が変わる。

会場質問 ぼかしを大量に買ったといいましたが。

吉田俊道 今日は、あえて一般向けの誰でもできる農法の情報を提供している。生ゴミを使う農法と肥料を全部菌からもらう農法では関与する微生物が違うので。もちろん、私は大きな会社なので、今日話したようなやり方ばかりはやっていられない。もちろん、大規模にもできるが、米を作っておらず籾殻があまりないのでメインは草を育てて浅く耕してすき込んでぼかしをいれる。それが面積が多い。このやり方で、ぼかしを入れたら逆に窒素固定菌がいなくなる。

会場質問 もとの窒素が土壌中にあると窒素固定菌は発生しないのだろうか。

吉田俊道 最初に窒素は使われてしまうので、残肥はそんなに気にしなくてもいい。

会場質問 籾殻は1年以上、寝かすのだろうか。

吉田俊道 今年のものをほっておくと来年の梅雨にはきのこが生える。水を弾くのはまだ駄目だ。ただし、土壌に糸状菌がすでにいるのであれば、水を弾く生のままでもいいと思う。

会場質問 固形肥料を水にして液肥にするのだろうか。

吉田俊道 そうです。足りない時にはそれで足す。すぐに成分が使われてなくなるので。固形成分は少しずつ窒素を出すので窒素固定細菌がいなくなってしまう。だから、液体肥料がいい。

会場質問 無肥料でコメを作っているのだが、コメに対する菌ちゃん農法は。

吉田俊道 水を張るので今日説明したやり方は無理です。まず、水田では腐敗を止めること。堆肥をトラクターで耕した後で入れたら絶対に腐ります。水をためるからヘドロができる。いくらヘリコプター散布をしても美味しくない。虫が来ない前に米を美味しくしてほしい。20cm下の土が青くて臭いを嗅いで臭かったらそれをなくさないといけない。秋に藁を入れて浅く耕す。あとはEMが好きであればそれをいれればいい。

大島歩 春作でトマトを植えたときに糸状菌がいるので後もトマトがいいと言われたのだが、夏に終わってその後にブロッコリーを植えてもそのときはまた仲良しの糸状菌がくるのでしょうか。

吉田俊道 わかりません。やってみて。私は連作はしません。ただ、以前に輪作にしていて逆に病気がでたことがあってやってみただけ。調子がよければ変えてみる。色々してみてください。

有機農家 窒素固定細菌が付けば畝の上に返していく方法でいいのか。

吉田俊道 それも、いろいろとやってみて。理屈上はそれで大丈夫なのだが、溶けやすい草であれば駄目なので。毎年草を載せてください。そうするとさらにできる。テラ・プレタでは籾殻すらも入れないので。数千年前のやり方では常に野菜ができる。ただ、完全に再現性がないので、どうすれいいのがわかっていない。そこで、研究しているところ。

コロナの重症化は発酵と関連する

2021110115s.jpg 怖いのはコロナの話なので最後に。オーストラリアは死んでいない。そこを調べたらインフルエンザよりもかかっていない。実は、発酵成分を入れたら感染しなくなる。臨床試験で8人で実験されている。普通の人は嘘だと思うが、コロナは発酵に弱いようだ。例えば、これ。ザワークラウト。イタリアの話も証明はできないが発酵で説明がつく話が多すぎる。

2021110118s.jpg アフリカもキャッサバを発酵させているから少ない。逆に沖縄はアメリカ化して肉が多いと。要するに、コロナはうんこが臭い人だけを狙っていると。その意味で、地球がよこした愛の使者とも言えるかもしれない。こんなに発酵と腐敗で差があると。だから、PCRでうんこを調べればいい。とにかく、状況証拠が多すぎる。ウンコをプカプカにする。そして、輸入小麦は100%除草剤が入っているから、じわじわ腸内細菌を減らしていく。よく噛む。つばを出して食べる。空腹時間を増やす。味噌、醤油。もっと菌が増えるとウンコが浮くからね。そして、出ても紙につかない。肉、卵、牛乳、すべて腐る。だから、せめて、野菜は腐らない旬のものを食べたい。夏は空芯菜、冬は菊芋がいい。

2021110117s.jpg 実は病気は自分でかかろうと思ってかかって、治そうと思ってなおるもの。自分でやってみているのでわかる。安いお菓子を買ってくるとすぐに病気になる。小蟻がすぐに死んでいるので甘味料に何か毒の成分があるのだと思う。

 本当にコロナが怖いのは事実なんですよ。だから、煮干し。酢2にオリーブオイル1に煮干し。でミネラルが溶ける。そして、ときどき雑菌に触れると。人間は地球から離れて生きられるわけがない。ウイルスは水平伝播もするし。

閉会挨拶

 本日は吉田先生の講演ありがとうございました。今日はお話を聞くのは2回目ですが、高校時代の仲間と味噌作りをしている。元気人間づくりにもつながる。大切なのかなと思っています。

オオタ・ヴィン監督 最新の予告編で、今日、撮影した松川町の映像も12月12日の放映では入ります。5名集めればサテライト上映ができるので。いきなり全部有機ではなくて、ニンジン10個からでもいいのです。おおがかりではなくてもやることが大事です。

編集後記
 本稿は2021年11月1日(月)15:30〜17:15にかけて、長野県松川町「エミリア」において、産業観光課が主催した「食を考え・農地を守る講演会」においてなされた吉田俊道氏の講演内容をまとめたものである。レジュメは同町のこのサイトからゲットできるので、参考にしていただきたい。
posted by 情報屋 at 15:30| Comment(0) | 講演会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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